埼玉地下神殿
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どんなところ?
「首都圏外郭放水路」というとちょっと聞き慣れない言葉かもしれません。簡単に説明をすると、埼玉県の春日部市にある洪水防止用の施設で、中小河川の洪水を地下に取り込み、首都圏の洪水を未然に防ぐことを目的として平成5年3月に着工、約14年の歳月をかけて平成18年の6月に完成しました。 世界最大級の放水路で、巨大な調圧水槽(幅78m、奥行き177m、高さ25m)はまるでギリシャの宮殿のようです。「地底神殿」や「地下神殿」などと呼ばれることもあり、その大きさと神秘的な雰囲気から映画やドラマのロケ、CDジャケットの撮影などに使用されることもあります。
施設内写真施設内写真
施設の役割
埼玉県を流れる中川・綾瀬川の流域は地盤が低く、皿のような地形をしていることなどから、昔から浸水被害に悩まされてきました。しかも、かつて田んぼだった場所が急激に都市化されたおかげで、洪水被害を防ぐための整備が遅れていたのです。
首都圏外郭放水路は、中川、倉松川、大落古利根川などの中小河川の洪水を、5箇所に設置された巨大な〈立坑(たてこう、右の上から3番目の写真)〉から地下50m、総延長6.3kmあるトンネルに取り込みます。そして、最終的にその水を調圧水槽(地底神殿)に流した後、江戸川に排出します。施設全体での貯水能力は67万トンに及ぶそうですから驚きの量ですね。
※立坑は見学できません。
龍Q館
「龍Q館(りゅうきゅうかん)」は、首都圏外郭放水路の役割を楽しく知ってもらうために作られた地底探索ミュージアム。「龍Q館」のネーミングは、所在地の春日部市に伝わる「火伏の龍」伝説と、「AQUA(水)」にちなみ、一般公募の中から名付けられました。江戸川に関する事業や自然環境の展示、生涯学習の拠点として利用されています。市民ギャラリーや首都圏外郭放水路のバーチャル体験ができる地底体験ホール、首都圏外郭放水路を作った最先端の技術や模型などを見ることができます。


画板時計台
こちらの時計台は、実はトンネル掘削のときに使用された、シールドマシンの10メートルにも及ぶ歯先を再利用した時計台なんです! 大きすぎて時計だとは気づかないかも? 龍Q館の前で見ることができます。
2階展示室
首都圏外郭放水路の、水をくみ上げ排出する様子がわかりやすく理解できるポンプ設備模型、クイズ方式で遊べるパソコンスペース、川や動植物の本やDVDなどが用意されています。外郭放水路の操作室もここから覗けます。
地底体験ホール
立坑のような円筒形の空間では、音や映像を使った首都圏外郭放水路のバーチャル体験ができます。お子さんでも理解しやすいようにと、オリジナルアニメ「レジェンド」も放映。遠方からアニメファンが訪れることもあるそうです。
スポット情報
● 所在地
〒344-0111 埼玉県春日部市上金崎720
Tel:048-747-0281
● 受付時間
月〜金曜日(祝日・年末年始を除く)
9:00〜16:30
※見学には申し込みが必要です。
※ただし、見学会の実施時間中等は、電話対応できないことがあります。
※大雨が降った後などは入れないことがありますので、事前に電話確認をしてください。
● 公式ホームページ(平成22年度地下見学会のご案内含む)はこちら
● 自動車でのアクセスはこちら

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